『卵が先か鶏が先か』問題
「センス」と「スキル」とは何なのか、言葉の整理と実態をまとめてみましょう。
注意して欲しいのは、『これを知ったところで、実用的な実力は上がらない』ということです。『頭でっかちですね』と言われても抵抗の無い人だけ読み進めてください笑。
※少々簡易版になってますので、あとで加筆修正を加えます。
言葉の整理
センス=感性
「心で感じたり、脳内で生じるもの」
音楽の感じ方から、上手い歌い方ができるか、歌い方で個性が出せるか、作詞作曲ができるか、など。
スキル=技術・身体
「センスを外に出すためのチカラ」
歌で言えば歌用の声が出せるかどうか、歌唱テクニックを扱えるかどうか。ピアノで言えば指が動くかどうか、など。
音楽をやるにはどちらも必要となる。
関係や順序
「卵と鶏」問題。
どちらが親/最初かと言うと、筆者の見解としては「センス」の方。センスがあればスキルも作りやすい傾向にある。スキルは結局センスを元に形作るもの。センスが無いのにスキルだけあるというケースは「レッスンでハイトーンが出るようになったが音楽的でないために効果的に聴こえない」などに見られる。
センスの色々と持ち方の順序
①受信センス=聴くセンス/音楽に含まれる表情を感じ取って楽しめるかどうか。
→「感受性が豊か」ということ。
②発信センス=歌うセンス/それを歌・音楽という形にして自分から外に出せるかどうか。
→「上手い=表情のある歌い方ができるかどうか」→「外に向かって解放する気質があるかどうか」
③創造センス=作るセンス/自分で音楽の中から表情を探し出す・生み出せるかどうか。
→「歌い方を自分で見つけて考えれるかどうか」→「作詞作曲ができるかどうか」
センスとスキル、現れ方の実例
歌について「無意識な」状態の人に現れるセンスとスキルの関係が、どんな能力になるかをまとめます。
【ケース1】センス有―スキル有
センスもスキルもある場合、一般的に皆が「上手い」と感じるような状態にある。この状態の人は、リズムや音程に問題はなく、色々な歌い方もある程度できるので、基礎の次の段階である「表現」を取り組む。表現とは簡単に言えば「メロディーや歌詞がこうだから、それっぽく聴こえるように歌い方を工夫する」ということ。例えば「悲しい」という歌詞を「悲しく聴こえるように音色暗めのウィスパーで歌う」ようにする。これがある程度声で形に出来て、その時内なるセンスがあればさえ、自然と「悲しい」感情は湧き出てくる。「あ~それっぽく自然に聴こえますね!」という反応を直ぐ返すのが、センスとスキルを一定レベルで持っている人の大体のリアクションになる。
【ケース2】センス有―スキル未
内なるセンスが確かにあってもそれを形にするスキルが無いと、「伝えたいことを言葉にしていない」のと一緒で他人に伝わることはない。表現の例で言えば「悲しい」をウィスパーボイスで表現するとして、その段階で発声スキルが追いつかないために表現の作業まで辿り着くことができない状態。表現の前に息を漏らすボイトレをする必要が出てくる。この状態の人は、表現の具体例を手本で聴かせれば、その変化と音楽的な良さは理解することができる。
【ケース3】センス薄―スキル有
形を作れるスキルがあってもセンスが乏しいと、必然性が無く・歌わされてるように聴こえる。表現の例で言うと、ウィスパーボイスはコントロールして自由に出せるが、それが音楽的に良いということを理解することが出来ない状態である。自分で楽しめていないので、聴いてる方にもつまらない、という印象を与えやすい。
プロのタイプ別による考え方
指導によって歌の形がしっかり形が作れたとしても、それに感動できる・楽しめる感覚=センスがない場合が【ケース3】である。好み・個性の問題もあるので全て感じれる必要はないが、「これは別に・・・」が多いと結局「感受性が狭い・弱い」ということになる。
①「職業歌手」を目指すならどんな音楽性でも万能にこなすために多くの感覚を持つことが求められる。「リズム感も音感も良く、色々なジャンルを楽しめて歌いこなせる」ことが歌い手としての価値を上げると思っていて良い。
②「アーティスト」を目指すならどこかの感覚が突出すればそれが個性となって現れる。「リズム感がめちゃくちゃ良いけどピッチ感は独特である」など、そういったアンバランスさが個性となる。
→感覚の数は多いに越したことはないが、「全部の感覚が平均的だと個性が薄くなる/器用貧乏」の傾向が出てくるため、職業歌手でも何らかの感覚は強くはみ出させて個性を出した方が良いと言える。
それから、そもそも音楽が好きで耳がまず音楽性に傾く「ミュージック耳」の人と、まず歌詞に耳が傾く「リリック耳」の人と、この点においてもセンスの特性が分かれて現れる。ミュージック耳の人の歌は「音楽にハマっているので一聴上手いが、歌詞が伝わらない」、リリック耳の人の歌は「エモーショナルだが、リズムや音程が甘い」傾向が良く見られる。
※後ほど加筆修正を加えます。



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